ジャンププラスで連載されていた檻の中のソリスト
6月14日に2年の休載を挟み無事に完結を迎えました。
全部で20話と少ない話数ですが非常にまとまったとても良い作品でした。
兄弟愛がメインの話の中で、主人公のクロエがダンスを踊るように敵を倒す爽快感があるバトル(ソリスト=バレエの踊り手)、絵もきれいなのでまだ読んでいない人にはぜひおすすめです。

概要

あらゆる犯罪者が集められる監獄。決して脱出できないといわれたその檻は”街”と言われるまで膨れ上がった。そんな厳しい雪の街で生まれ住む幼い姉と弟。その運命は…?希望と戦いの物語が始まる
あらすじ
Season1

凶悪な犯罪者だけが隔離された監獄街では殺人・強盗が日常的に行われる。その監獄の中で生まれた主人公クロエは幼いころに両親が二人をおいて出て行ってしまい、赤ちゃんの弟ロックと二人だけで生活をしていた。
ある日隣に住む3人組が脱獄を計画していることを知り、ロックを連れてついて行ってしまうが、AIロボットに見つかり撃たれてしまう。致命傷は避けたものの、背負っていたロックを監獄の中に落としてしまう、、、

その場はなんとか逃げ切り脱獄できたが、愛するロックを守るため、クロエは再び監獄街へと戻るのだった
監獄街に戻ったクロエ、弟ロックを探すために情報屋ケリーを探して訪ねるが、ケリーは最愛の孫娘シルビア情報を武器に人身売買専門のマフィアに殺されてしまい、それ以降情報屋を廃業し車屋として静かに暮らしていた
しかし、ケリーは人身売買のマフィアに復讐をするため、ロックの情報が欲しければマフィアを皆殺しにしろと伝える。ケリーは冗談のつもりだったが、クロエは自分に似ているケリーの為、マフィアの集団と戦うことに

戦闘シーンがとても華麗です
Season2 「檻の中のソリスト」
ロックを助けた囚人がいる街は子供の頭蓋骨を飾るような、教皇を中心とする子供を信奉する狂信者があつまる街だった(↓こんなヤバイ人がいます)

街につくなり囚人に見つかり、街の中心地まで進めないクロエ
路地裏に追い込まれ絶命のピンチにマンホールから狐の被り物をした子供=セバスチャンに助けられる

(ここのツッコミは絶対に「狐の被り物・・・?」だと思う)
連れてこられた際には、キース、レオという二人の子供がいて子供だけで生活をしていた。その家からは街の中心地が見える為、クロエは潜伏先として一緒に生活をすることに。その条件として掃除、洗濯、炊事と子供たちの育ての親=ヨシキの介護を担当することに。

(左がレオ、右がキース)
ヨシキは脱獄の為に飛行船を作っていてその知識を子供たちにも授けていたため、子供たちは囚人に殺されずに生活できていたことが判明。しかしヨシキは数年前に病気を患い寝たきりになっていた。自分がいると子供たちもここに残ってしまうだろうと思い、ヨシキは一瞬のスキを突き自害してしまう。
その瞬間を見てしまったレオは泣きながら飛び出してしまう。
クロエは吹雪の中レオに追いつくと、探していたロックと同じ位置にあざがあるのを見つける

そうレオが探していたロックだったのだ。
その後レオからは人殺しと言われるが、キースとセバスチャンのおかげで仲直りができた。
クロエは自分がこれまでにたくさんの人を殺しすぎたため、レオに名乗り出るのを躊躇する
レオたちは教皇に作らされていた脱獄に使用する飛行船をすでに完成させていた。しかし教皇には完成はまだ2か月かかり、あとは燃料ウルトニウム(作中の架空の燃料)も必要だと嘘をつき子供たちだけでの脱獄を試みる。
子供たちは燃料を手に入れる為、ウルトニウムを動力にしているロボット看守の残骸を集める為動くのだった

そして教皇が演説をする日、ついに脱獄計画がスタート
最後に微笑むのは誰なのか?
クロエはロックに自分のことを打ち明けられるのか?
怒涛のラストはその目で見て確かめてください!

登場人物紹介
クロエ
この物語の主人公。15~16歳ぐらいの少女。小さい時に弟のロックをあやすのによく踊っていた事があり、戦闘する際にもダンスを舞っているかのように華麗に戦う姿が美しい。題名の由来にもなっているソリスト=バレエのダンサー、ダンスを踊る人という意味があるので、この物語を通じてのテーマの一つ。
ロック(レオ)
主人公クロエの弟。初登場時は赤ん坊だったが、10歳前後に成長。赤ん坊の時に兵から落ちた影響なのか足を悪くしており両腕で杖を使っている。育ての親ヨシキより飛行船作成の様々な知識を得ており、子供たちの頭脳のリーダー的存在。
ロス・サントベルク大佐
クロエのお隣さん3人組の一人。戦時中には一夜で中退を壊滅させて伝説の男。クロエたちに食料を届けてあげる心根の優しいナイスガイ。脱走後はクロエを一流の戦士に育て上げる。
ウーゴ・ナバロ
クロエのお隣さん3人組の一人。戦争で名を馳せた殺し屋。煙草に鉢巻といぶし銀のスタイル。故郷に帰り家族に会うことを誰よりも強く願う男。
ハチ・ベアーマン
クロエのお隣さん3人組の一人。いつも熊の被り物を着ている。(名前のまんまやないか)ウーゴと同じく戦争で名を馳せた傭兵。成長したクロエには一目置いている。
所長
80年誰一人脱獄がなかった監獄で初の脱獄を許してしまったタイミングの悪いかわいそうな人。しかも2回。
ロボット看守(イエスマン)
人工知能を駆使した多彩なセンサーで囚人を把握し、遠隔操作システムによる監視が可能。1万体ものロボット看守が監獄内に存在する。1対1の戦いではロス大佐などには負ける。
ケリー(ガラフ)
監獄街にいる情報屋。孫娘のシルビアと活動していたがシルビアがマフィアに殺されてしまい、その復讐のために自らの命を懸け機会をうかがっている。見た目はア〇プスの少女ハイジに出てくるオンジに似ている。
リトルG
シルビアを殺したマフィアのボス。主に人身売買をおこなっており、大量に人をさらうためにケリー(ガラフ)よりバスを購入する。
キース
鼻に絆創膏をはったみんなをまとめるリーダー的な少年。レオ、セバスチャンと一緒に生活している。人情味もあり持てそうなタイプ。
セバスチャン
狐の被り物をしている子供。レオ、キースと行動を共にしている。クロエをお姉ちゃんだと思い慕っている。